Alipay(アリペイ)

キャッシュレス決済が推進されている昨今では、飲食店やコンビニをはじめ、様々な店舗においてスマホ決済やQRコード決済が利用可能となりました。
QRコード決済は中国における普及率が高く、日本国内でも中国人観光客の多くがQRコード決済を利用しています。中国において、最も利用されているQRコード決済がAlipay(アリペイ)です。
本項では、 Alipay(アリペイ)の特徴や使い方、導入メリットなどについて解説します。QRコード決済の導入を検討している方は是非参考にしてください。
Alipay(アリペイ)とは?
Alipay(アリペイ)とは、中国に拠点を持つアリババグループが2004年より提供を開始した決済サービスです。近年、日本でもコンビニや飲食店といった店舗でよく見かけるようになりました。昨今では、東南アジア・ASEAN諸国の決済サービスを利用できるAlipay+(アリペイプラス)を展開し、さらなる利用者が期待できます。
Alipay(アリペイ)の利用者数
- AlipayとスマホアプリAlipayウォレット(アリペイ・ウォレット)の利用者数は、2019年6月時点で12億人を超えたと公表されました。2019年1月に公表された情報ではユーザー数が10億人を超えたとされていたため、2019年1月から6月の半年間で20%もシェアが増加したことになります。
また、2019年時点では、日本におけるAlipayの加盟店舗数は30万店舗を突破しました。2020年にはPayPayのユーザー数が3000万人を突破していますが、Alipayの日本進出もさらに拡大していくと考えられます。
※参照:AFPBB News(AFPBroadBand News)、Digital PR Platform、PayPay株式会社 国慶節における決済取引、日本が世界一位
- アリペイジャパン株式会社は、2019年度の国慶節(10月1日~10月7日)に、中国人観光客が海外旅行先でアリペイアプリを通じて決済した件数は日本が世界一位。アリペイが最も使用された場所は「3大コンビニエンスストア」「マツモトキヨシ」「関西国際空港」という結果であったことを公開しています。
アリペイジャパン株式会社が公開した使用場所のデータから、中国人観光客は観光の目的地よりもむしろ観光地以外の場所で生活に必要なものを購入する”ついで買い”でアリペイを利用することが多いと推察され、観光地以外の店舗であってもアリペイを導入することで中国人観光客の来店を促進できると考えられます。
参照元:中国国慶節2019・アリペイ、日本での取引件数が世界一に
Alipay+(アリペイプラス)は世界各国の決済に対応
Alipay+(アリペイプラス)は、Alipay(アリペイ)を含む世界各国の決済に対応した決済サービスです。2025年現在では、日本・中国・香港・韓国・マカオ・タイ・フィリピン・シンガポール・マレーシア・インドネシア・モンゴルのアジア諸国10か国・加えてイタリアの決済サービスに対応しています。
東南アジア諸国
| 日本 | PayPay(連携による) |
|---|---|
| 中国 | Alipay |
| 香港 | AlipayHK |
| マカオ | Mpay |
| 韓国 | Kakaopay、Toss Pay、NAVER Pay |
| モンゴル | Hipay |
ASEAN諸国
| マレーシア | Touch’n Go、Public Bank |
|---|---|
| フィリピン | Gcash、Paymaya、hellomoney |
| インドネシア | Kredivo、DANA |
| シンガポール | Changi Pay、OCBC Bank、EZ-link、GrabPay |
| タイ | Truemoney |
欧州
| イタリア | Tinaba |
|---|
Alipay(アリペイ)の登録方法|PayPayと決済代行会社
店舗がAlipay+を日本で使えるようにするには?
- 店舗の支払い方法に「Alipay+」を導入する方法は2つあります。1つ目は、PayPay経由での申し込み。2つ目は、決済代行会社への申し込みです。決済代行会社で申し込みする場合には、WeChatPay(ウィーチャットペイ)や韓国で利用されているカカオペイ・銀聯カードの導入も同時に行えます。
PayPay経由でAipay+を登録する手順
- PayPay加盟店が、Alipayをはじめとする海外の決済サービス(Eウォレット)を利用できるようになりました。「PayPay for Business」から「Alipay+」の申し込みすることで、利用登録ができます。
加盟店側の連携(導入)方法
1.申込の確認 PayPay加盟店であれば、管理サイトまたはアプリ(PayPay for Business)から「Alipay+」のサービスを申し込みます。 2.申込手続き 管理サイト(PayPay for Business)の「設定」メニューから「サービス設定」に進み、「Alipay+」の詳細から「利用店舗を追加する」を選択します。 3.情報入力・審査 必要な店舗情報(外観・内観の写真を含む)を入力し、利用特約に同意して審査に提出します。 4.利用開始 審査が完了すれば、PayPayのQRコード(MPM方式:ユーザースキャン方式)を使って、Alipayなどの海外ウォレットでの決済が可能になります。※ストアスキャン方法では使用できません。 決済代行会社を経由して「Alipay+」を導入する方法
- 決済代行会社で申し込みする場合には、「問い合わせ」や「申し込み」の手順を踏んで加盟店審査を行います。加盟店審査を通過し、加盟店契約が成立したタイミングで利用開始できます。決済手数料などの費用は、問い合わせ時に確認できます。
Alipay(アリペイ)の支払い方法
Alipayには、店舗で利用するオフライン決済とECサイトなどで利用するオンライン決済があります。
Alipay(アリペイ)の店舗決済の仕組み
- 店舗においてAlipayでQRコード決済をする方法は2種類あります。飲食店などの店舗側がQRコードをエンドユーザーに提示して支払う「店舗提示型」と、エンドユーザーが店舗側にスマホでQRコードを提示して支払う「消費者提示型」です。
「店舗提示型」によるオフライン決済
ORコード決済における「店舗提示型」は「ユーザースキャン」とも呼ばれ、エンドユーザーがスマホでQRコードを読み込み、決済金額をアプリ上で支払うという仕組みです。店舗側は、PCやスマホの管理画面から入金を確認することができます。
「店舗提示型」のメリットは、QRコードの読取端末を店舗側が用意しなくてよいということです。そのため、導入や設置にコストを掛けることなくAlipayを導入することができます。

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「消費者提示型」によるオフライン決済
ORコード決済における「消費者提示型」は「ストアスキャン」とも呼ばれ、エンドユーザーに提示されたQRコードを店舗側が読み取るという仕組みです。エンドユーザーにQRコードを読み取ってもらう「店舗提示型」と異なり、POSレジとの連携や専用のバーコードリーダーが必要です。そのため、導入には初期コストが掛かるというデメリットがあります。
しかし、POSレジなどと連携することによって在庫管理や会計管理がしやすくなるという大きなメリットもあります。「消費者提示型」を利用する際は、Alipayのみ対応した決済端末を導入するのではなく、様々なQRコード決済やクレジットカード決済にも対応したマルチ端末を導入することでコスト削減に繋がります。

- Alipay(アリペイ)のECサイト決済の仕組み(オンライン決済)
- AlipayはECサイトなどのオンライン決済にも対応しています。
オンライン上でAlipayを使用するためには、支払い方法でAlipayを選択し、Alipayアカウントにログインをすることで決済が完了します。
Alipayは中国人の利用者が多いため、中国人民元で支払うことが可能です。また、ECサイトを運営する事業者側は中国人民元ではなく、日本円で売上を受け取ることができます。

Alipay(アリペイ)導入のメリット
- インバウンド需要の取り込み
- Alipayは、中国で10億人以上のユーザーを持つ圧倒的なシェアのモバイル決済サービスです。これを導入することで、中国本土からの訪日観光客という巨大な顧客層を取り込むことができます。彼らは自国で慣れた決済手段を好み、スムーズな支払いは購買意欲の向上に直結します。特に、PayPay連携による「Alipay+」導入で、アジアの広範囲なインバウンド需要に対応できる点も大きな利点です。
- 会計処理の効率化と衛生面の向上
- 現金を取り扱う必要がなくなるため、レジでの現金の数え間違いや、両替の手間がなくなります。これにより、会計処理が迅速化し、レジ待ちの時間を短縮できます。また、紙幣や硬貨に触れる機会が減るため、衛生面でもメリットがあります。スムーズな決済は顧客体験を向上させ、店舗運営の効率化に大きく貢献します。
- 為替リスクの回避と両替の負担軽減
- Alipay決済では、顧客は自国の通貨(中国元など)で支払いを行いますが、店舗側には決済事業者を介して日本円で入金されます。そのため、店舗側は為替レートの変動によるリスクを負う必要がありません。また、外国人観光客の両替の必要がなくなり、店舗側で外国通貨を扱う手間や、高額な日本円の現金を保持するリスクも軽減できます。
中国人がAlipay(アリペイ)を使用する理由
中国人観光客にAlipayが利用されている背景のひとつとして、信用スコア(スコアリング)というものがあります。Alipayのアプリには芝麻信用(ジーマしんよう/セサミ・クレジット)という信頼スコアを評価する機能が備わっています。Alipayで買い物をすることで信用スコアのポイントが獲得でき、この信用スコアを高めるためにAlipayを使用しているという背景があります。
- 信用スコア(スコアリング)とは?
- スコアリングとは「採点する」という意味であり、個人の持つ信用を採点して数値化したものが信用スコアです。
クレジットカードやローンの審査では個人の信用情報が必要になりますが、その信用情報を数値化することで客観的に判断することが可能になります。
信用スコアは、学歴や職業といった個人の経歴情報や購買履歴などのデータからAIが自動計算します。信用スコアの値によって、ローンの金利が優遇されたり、デポジットが不要になったりといった様々な特典を得ることができます。
この信用スコア制度は中国やアメリカで浸透しつつありますが、2018年末頃から日本企業でも信用スコアを用いたサービスが提供され始めています。
Alipay(アリペイ)の導入方法
店舗にAlipay(アリペイ)を導入する方法
- これから店舗にAlipayを導入したいと考えている事業者や、幅広いインバウンド決済に対応したい事業者には、アルファノートがおすすめです。決済端末「アルファポータブル」は、Alipay(アリペイ)やAlipay+(アリペイプラス)、WeChatPay(ウィーチャットペイ)などのインバウンド決済、銀聯のクレジットカード決済に対応できます。
端末機ごとに言語設定を行うことができます。たとえば、2台の決済端末を導入した場合、1台は日本語に、もう1台は英語や中国語に設定でき、設定した言語のレシートや領収書を印字できます。インバウンド客に向けた決済方法だけでなく、クレジットカード決済・QRコード決済・電子マネー決済など70種類以上の決済に対応しています。
≫Alipayに対応した決済端末、アルファポータブルの詳細を見る
Alipay(アリペイ)導入の流れ
Alipay(アリペイ)に対応した決済サービスは、下記の流れでご導入いただけます。
- STEP1
- お問い合わせ
- STEP2
- お見積もり書・お申込書送付
- STEP3
- お申込書・必要書類のご提出
- STEP4
- 加盟店審査
- STEP5
- ご納品・サービス開始
Alipay(アリペイ)導入に関してよくある質問
- Alipayを利用するために必要な期間はどれくらいですか?
- 最短5営業日でAlipayをご利用いただけます。クレジットカード決済であれば、最短即日でご案内可能です。
- 加盟店の業種ごとに制限はありますか?
- あります。所定の審査があり、業種や商材によって提供ができない場合がございます。 詳細はお問い合わせください。
- 入金は月1回ですか?
- 月1回、月2回入金をご用意しています。
- Alipayのアカウント開設は必要ですか?
- 加盟店様はアカウント開設をせずにご導入いただけます。
- アフターサポート・対応窓口はありますか?
- 24時間対応可能なカスタマーセンターがございますのでご安心ください。
- Alipayの売上を確認する方法はありますか?
- Alipayの売上は管理画面からご確認いただけます。また、Alipayの他に複数の決済サービス利用される場合に関しても、一つの管理画面から複数の決済サービスをご確認いただけます。



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